近年では、インターネットやスマートフォンの普及により、病院をウェブで検索して探す人が増えています。競合も数多くいる中でも、より患者に自分の病院を認知してもらえるよう、集客方法を工夫する必要性があります。今回は、患者に選ばれる病院になるための具体的な集客方法や集客アップのポイントについてご紹介します。

病院の集客を成功に導くためのポイント

病院の集客を成功に導くためのポイント
  1. 現状の分析
  2. ウェブサイトは競合との差別化を図る
  3. ウェブサイトへのアクセスを増やす

病院の集客を成功させるにはまず現状の把握と、ウェブで病院を検索して探している患者にとって窓口となるウェブサイトを見直す必要があります。以下で詳しくご紹介します。

現状の分析

まずは集客が見込めていない理由を把握するために、現状の分析をする必要があります。病院の集客にとって、患者のニーズを理解できているかという点は重要なポイントです。

例えば、診察の際に患者に対し専門用語で説明をしても、「よくわからない」と思われるかもしれません。また自分の体調に不安を感じている患者に対し、淡々と診察をしては「冷たい病院だな」とマイナスなイメージを与えてしまうでしょう。患者は心身の不調で病院に行くものです。不安な気持ちの中病院に来ているため、患者に寄り添った対応ができているかなど、今一度見つめ直してみましょう。

ウェブサイトは競合との差別化を図る

ウェブサイトはネット上で患者が病院を見つけやすくなりますが、競合との差別化を図る必要があります。ネット上で自院と競合の病院が表示された際、患者はどちらの病院にするべきか迷うでしょう。

アクセスのしやすさ、病院の雰囲気、専門分野など患者にとっては重視するポイントが異なります。そのため、「駅から徒歩○分」「待合室では患者同士の距離が十分とれるような広い空間」など、患者にとって有益となることを伝えましょう。

ウェブサイトへのアクセスを増やす

ウェブサイトを作成しただけで必ずしもアクセス数が増えるとは限りません。ウェブサイトへのアクセス数を増やすためにはSEO対策を行うとよいでしょう。

SEO対策とは検索結果で自分のウェブサイトを上位表示させる対策です。例えば「病名×病院」で検索した際に、自院と同じような病院が数多く表示されます。その中でも検索結果の上位にあるウェブサイトはクリックする人が多いため、アクセス数も多くなっています。

具体的な対策としては「病名×病院」で検索する人がどんな情報を求めているのか分析し、自院のウェブサイトに情報を追加するといったことが挙げられます。SEO対策を行い検索結果の上位に表示されることで、自院のウェブサイトへのアクセス数が増やせるでしょう。

また、検索エンジンで検索した際に、GoogleMapが表示されることがあります。Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録すると、GoogleMapに病院の情報を表示させることができます。

GoogleMapの情報を上位表示させる対策をMEO対策と言います。MEO対策では、病院の情報が充実していれば上位表示する可能性が高まるため、ユーザーが知りたいと思う情報を盛り込むようにしましょう。

オフライン広告も併用する

病院の集客では、オフラインによる広告もおすすめです。中でも紙媒体のチラシ・パンフレットや手軽な病院の看板にもなる旗などをご紹介します。

チラシやパンフレットの配布

病院を利用する患者は周辺地域に住んでおり、近くの病院だからという理由で利用している方もいるでしょう。チラシやパンフレットは、周辺地域の方に自院を知ってもらうためにもおすすめの方法です。

病院の住所や診療時間、診療内容といった基本的な情報に加え、病院内の写真や医者の写真などを掲載することで、初めてチラシやパンフレットを見る方でも、どんな病院なのかイメージしやすくなります。コストは印刷会社によっても異なりますが、1枚あたり約20円~と言われています。

参考:医療・健康・美容業界におかえる集客方法には何がある?

旗や看板幕

周辺地域の患者に選んでもらう病院になるためには、旗や看板幕もおすすめです。旗や看板幕は、車道や通行人からも見える場所によく設置されるため、病院までの道案内になったり、認知度を高める効果が期待できます。

病院の存在を認知してもらえると、体調不良になった際に病院のことを思い出してもらえたり、詳しい情報を確認しようとウェブサイトへアクセスするといったことにも繋がるでしょう。

病院の集客を図るためにはオンラインがおすすめ

病院の集客を図る方法はさまざまですが、スマートフォンやインターネットの普及によりウェブで病院を検索する人が多いため、オンラインを利用した集客がおすすめです。

ウェブサイトのようなオンラインを利用した集客方法は、初期費用がかかるものの、チラシや公共交通の広告に比べて運用コストは抑えられます。また、ブログやSNSであれば無料で運用することが可能です。しかし、ウェブ検索やSNSを利用しない層に対しては情報が届きにくいといったデメリットもあるため、先述したようにオフライン広告も併用することが大切です。

オンラインによる主な病院の集客方法

病院の集客におすすめなオンライン集客ではポータルサイトへの登録、ウェブサイトの作成など、さまざまな種類があります。ここでは3つのオンライン集客方法についてご紹介しまうす。

ポータルサイトへの登録

ポータルサイトとは、ウェブサイトで検索した際の窓口となるサイトのことを指します。近年では、美容院の予約の「ホットペッパービューティー」や、飲食店予約の「食べログ」といったポータルサイトのように、さまざまな業界で専門のポータルサイトがあります。病院に特化したポータルサイトもあるため、病院について調べている方の窓口にもなります。

ポータルサイトの中には病院を利用した患者が口コミを投稿できるものもあります。高い評価が得られれば、集客アップに繋がる可能性はある一方、低い評価の場合だと誠意のある対応が求められます。無料プランのポータルサイトも多数あるため、自院に合ったものはどれか確認してみましょう。

ウェブサイトの作成

引っ越ししたばかりで土地勘に詳しくない方や、病院より離れたところから来院する方はウェブサイトで病院を調べたうえで来院することがあります。先述したように、ウェブサイトを作成する際は、数ある競合の中から選ばれる病院になるためにも自院ならではの特長を伝えるなど差別化を図りましょう。

ウェブサイトの作成には初期費用や保守費用といったコストがかかります。コストは業者によってさまざまなため、ウェブサイトの質やSEO対策に優れたサイトが作れるかなども確認したうえで、自院にあった業者を選びましょう。

Web広告への掲載

Web広告にさまざまな種類がありますが、ここでは代表的な「リスティング広告」「バナー広告」「動画広告」の3つの広告について紹介します。

リスティング広告 Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンで検索した際に、結果の上部に表示される広告。
バナー広告 ウェブサイトの広告枠にバナータイプで表示される広告。
動画広告 YouTubeやSNSなどに動画で表示される広告。

病院はネットで検索して探す人も多いので、Web広告を利用して病院の認知度を高めたい場合などにおすすめです。また、動画広告はYouTubeやSNSなどで動画として表示される広告です。YouTubeやSNS利用者の多い若者をターゲットにするなど、ターゲットに合わせた広告を選ぶようにしましょう。

オンライン集客は医療法による広告規制表現に注意

病院はオンライン集客がおすすめですが、広告規制表現に注意する必要があります。例えば、「満足度100%」のように根拠となるデータの掲示がない虚偽の広告や、他の病院と比較して自院が優良であるかのように見せる広告などは禁止されています。悪気がなくても表現によっては広告を見た人の誤解を招いたり、禁止されている事項だったりという場合もあるので、注意しましょう。

参考:医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針 (医療広告ガイドライン) │厚生労働省

まとめ

数ある競合の中から選ばれる病院になるためには、患者のニーズに答えられているか、適切な集客方法をとれているかがポイントとなります。特に集客方法でいうと、ウェブで検索して病院を探す人も多いことからオンラインの集客方法はおすすめです。しかし、ウェブサイトやポータルサイトに登録しておけば必ず集客できるとは限りません。

自分の病院の強みや患者にとって魅力に感じる点は何なのか、見つめ直す必要があります。自分の病院の特長を伝え、競合との差別化を図ることで選ばれる病院となるでしょう。

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