レストラン経営で欠かせないのが集客です。そもそもお店にお客様を集められなければ、売上を獲得できません。
しかし、集客には多くの方法があり、重要性には気づきながらも取り組めていないというレストランも多いでしょう。そこで当記事では、レストランオーナー向けに、効果的に集客を行うために活用できる広告手法を紹介します。
また、あわせて効果的な広告を作成するポイントも解説しますので、ぜひ集客の参考にしてみてください。
目次
レストラン・飲食店の広告の種類|オンライン広告
- グルメサイトへ掲載
- SNS広告
- ホームページ・ブログ
- リスティング広告
- DM(ダイレクトメール)
インターネットやスマホが広く普及した昨今、レストランのみならず、飲食店全般の集客において欠かせないのが「オンライン広告」です。チラシなどの紙媒体に比べても、安価に出稿でき、その手軽さも特徴といえます。
ここでは、レストラン・飲食店で利用されるオンライン広告の種類についてみていきましょう。
グルメサイトへ掲載
レストラン・飲食店のオンライン集客の方法として、グルメサイトへの掲載を考える方も多いでしょう。グルメサイトは「多くの人にアプローチできる」「Web予約などのさまざまな機能を利用できる」といったメリットがあります。
一方で、サイトによっては「プラン料金がかかる」「運用の手間がかかる」などのデメリットもあり、利用には慎重な判断が必要です。そこで、代表的な3つのグルメサイトについて、それぞれの特徴を解説します。
食べログ
食べログは月間約1億人以上が利用する、日本を代表するグルメサイトの1つです。食べログではユーザーの投稿情報をベースとしており、営業時間やメニュー、感想、評価などを投稿する口コミサイトともいえます。
口コミを参考にするユーザーは多く、食べログ独自のスコアはレストラン選びの基準となっています。登録をして加盟店になれば基本的に無料で利用できますが、集客を強化したい場合には有料プランが用意されています。
「月額1万円+従量課金」の安価なプランから、「10万円+従量課金」の高額プランまでの4プランがあり、インターネット予約の受け付けはもちろんのこと、ユーザーの閲覧が増える時間帯に自店舗情報の露出を増やすなどの集客機能があります。
また、電話サポートや効果分析、レポーティングなどが行える点も食べログの強みの1つです。
参考:食べログ – 【掲載店舗数No.1】お店探し・ネット予約グルメサイト
ぐるなび
2000年2月にサービスを開始したぐるなびは、ネット上で無料クーポンを掲載する飲食店情報誌として、その地位を確立しています。ぐるなびに店舗掲載するには、ぐるなびへの会員登録が必要になります。
正会員プランでは、年間を通じての販促計画を立ててくれるなど、長期的なサポートが特徴です。ターゲットに合わせた集客や顧客の分析を行ってくれるだけでなく、メニュー開発や業務支援ツールの提供もしてくれます。
また、経営のノウハウを記載する会員向け雑誌やお客様アンケートの結果レポートを配布するなど、広告の方法としてだけでなく、コンサルティング的な役割として活用するレストランも多いです。
ホットペッパーグルメ
リクルートが運営するホットペッパーグルメは、関連サイトを含めた会員数の多さが特徴です。Pontaポイントの利用やクーポン配布を通じた集客率の高さは、レストランの集客にも大きく活かせるでしょう。
登録する店舗数、利用者数ともに多く、ネット予約とクーポンで売上の増加を目指せる点がホットペッパーグルメの強みです。さらに集客支援や業務サポート、iPadまたはiPhoneとインターネット環境があれば0円でレジアプリが使える「Airレジ」との連携など、独自サービスの充実性も特徴といえます。
参考:ホットペッパーグルメ 【ネット予約可能店舗数No.1】
SNS広告
SNS広告とは、SNSプラットフォームとして配信する広告を指します。投稿やコメントの履歴を時系列に並べた「タイムライン」や、おすすめのアカウント欄に表示される広告などが該当します。
SNS広告はユーザーの住む地域や性別、年齢や興味など、情報を絞ったターゲティングが可能です。レストランの広告方法として使える主なSNSは次のとおりです。
- LINE
- X(旧Twitter)
SNSはその種類ごとに利用するメインユーザーの年齢帯が異なります。ユーザーのプロフィール情報などを基に、他の広告方法では訴求しづらい潜在層に対して、直接アプローチできる点がSNS広告の強みといえます。
ホームページ・ブログ
ホームページ・ブログもレストランのオンライン広告として有効で、検索エンジンからの集客が期待できる点が大きなメリットです。自身のホームページやブログの内容をGoogleなどの検索エンジンが理解しやすいように最適化する「SEO対策」を行い、上位に表示できれば、継続的な集客が見込めます。
また、ここまでに紹介したグルメサイトやSNSなどにホームページのURLを記載すれば、お店が気になった人がアクセスしてくれたり、グルメサイトでは伝わらないお店の印象を伝えたりすることも可能です。
リスティング広告
「Google広告」と「Yahoo!広告」の2つを代表とするリスティング広告とは、検索結果に連動して表示される広告のことです。検索連動型広告やPPCとも呼ばれ、広告をクリックされた分だけが広告費用として発生します。
リスティング広告は「レストランのサイトをすぐに上位掲載できる」「効果につながるのが早い」といった特徴があり、ターゲットも絞ってアプローチできるので、集客につなげやすい広告といえるでしょう。ただし、幅広い認知拡大には向かず、運用にはある程度のリスティングに関する知識が必要となる点には注意しましょう。
DM(ダイレクトメール)
DMは(Direct Mail)の略語で、個人への宣伝目的として送られる印刷物やメールなどを指します。主なDMの種類は次の通りです。
- ハガキ・封筒
- メール
- FAX
DMは来店の頻度が低下したお客様へのリマインドとして効果を発揮します。DMの種類にもよりますが、インターネット上の広告よりもコスト高となる場合が多く、コスト回収がしやすい単価の高いレストランやグループ客の集客に利用したい方法です。
レストラン・飲食店の広告の種類|オフライン広告
- 折り込みチラシ
- フリーペーパー
- POP
- 旗
飲食店に適したオフライン広告にも多くの種類が存在します。オフライン広告でしか得られないメリットや特徴もあり、レストラン・飲食店が求める目的に合った方法を選ばなければなりません。ここでは、レストラン・飲食店で利用されるオフライン広告の種類についてみていきましょう。
折り込みチラシ
折込チラシとは、新聞に折り込む紙媒体の広告を指します。配布する地域や日付なども指定でき、よりターゲットを絞った形で直接アプローチできる点が折り込みチラシの特徴です。
レストランのオープン時やイベント開催の前日で配布すると、より効果的な集客が可能です。また、チラシや手紙、ビラなどを直接ポストに投函するポスティングに比べ、低コストで行える点も折り込みチラシが選ばれる理由の1つです。
フリーペーパー
フリーペーパーとは、無料配布される雑誌や新聞など、紙を媒体としたメディアの総称です。フリーペーパーは、オンライン広告の普及による影響を受けながらも、若い層への集客力はいまだ根強いものがあります。
エリアは限定しながらも、より多くの人の目にとまりやすいのがフリーペーパーの特徴です。また、折り込みチラシとは異なり、新聞をとっていない家庭にもアプローチできます。
無料で手に取りやすいフリーペーパーは、レストランのオープン時など、短期間で効果を得たい場合におすすめです。ただし、媒体ごとの効果に差が出やすい点には注意しましょう。
POP
POPとは「Point Of Purchase」の略語で、主に小売店や飲食店などの店頭プロモーションとして展開される広告媒体を指します。POP広告は、店舗の前を歩く人の興味を引いたり、おすすめメニューを紹介したりといった役割を果たします。
POPは色や形状、大きさ、言葉などによってお客様の購買意欲を高めます。また、簡単な物であればPOPは自作も可能なので、コストを抑えられる点も大きな特徴の1つです。
旗
旗は店舗の前を通るお客様に対して、お店の存在を認知させるための広告です。店舗への入店のきっかけともなり、集客につなげる効果があります。
「記念日プランあります」「デザート1品無料」などと書かれた旗を立てる店舗と、何もない店舗では、どちらが入店に至りやすいかは安易に予想できます。
レストランの集客に効果的な広告作成のポイント
レストランなどの飲食店だけでなく、どの業種においても、広告を打てば必ず集客できるという確証はありません。そもそもユーザーのニーズをとらえた広告でなければ、お客様は「このお店に行ってみよう」とはならないでしょう。
お客様の心を掴む広告にするためにも、ここでは4つのポイントについて紹介します。
ターゲットを明確にする
まず、広告を見てもらいたい「ターゲット」を明確にしましょう。ターゲットが明確であるほど、広告の種類や内容、デザイン、訴求方法などを決定しやすくなります。
万人受けを狙った広告は特徴がなく、お客様の心には響かない広告へとなりがちです。性別や世代、地域などターゲットのおかれる状況を想定し、そのターゲットにどのような行動を取ってほしいのかを決めた上で広告を作成しましょう。
伝えたい情報を絞る
広告にはつい多くの情報を詰め込みがちです。しかし、広告は「熟読されることは少ない」という前提で作成する必要があり、伝えたい情報を絞ることで、よりわかりやすくなります。
例えば、レストランの新規オープンを訴求したい場合は「新規オープン」がひと目でわかるように宣伝します。せっかくだからと新規オープン以外にメニューやキャンペーンについて掲載したり、店舗情報などを細かく記載したりすれば、何を伝えたいかがわからない広告にもなりかねません。
最も伝えたい内容に絞り、情報量が多くなりすぎないよう調整することで、広告の効果を高めましょう。
キャッチコピーを決める
広告の効果を高めるには、キャッチコピーによってお客様の心を惹き付ける必要があります。「ターゲットに刺さるような言葉を使う」「お客様の悩みを解決する内容を含める」など、お客様が思わず読んでしまうようなキャッチコピーを考えましょう。
ただし、キャッチコピーには正解がなく、いいキャッチコピーを作るにはテストを重ねるしかありません。インターネットや参考書などで情報収集をし、他の店舗も参考にしながら、自身のレストランに合うキャッチコピーを考案してみてください。
魅力が伝わる写真を使う
広告で伝えたい内容は、文字だけでは伝わらないケースもあります。よって、広告を見たお客様が「このお店に行きたい」と思えるような魅力が伝わる写真も利用しましょう。
ホームページやSNS、折り込みチラシや旗など、写真を中心とする広告は多く、写真によってお客様は店舗の雰囲気をイメージします。広告に掲載する写真の選定には十分に時間を掛け、店舗の魅力が伝わる1枚を選んで使用しましょう。
まとめ
レストランに適した広告手法はオンライン、オフラインのいずれもさまざまな種類が存在します。数ある広告手法の中から、目指す成果や目的にあわせて、自社に合う方法を選ばなければなりません。
そのためも、まずは各方法の特徴やメリット、デメリットなどを正しく理解する必要があります。今回ご紹介した内容を参考に広告手法を選び、効率的かつ効果的にお客様へアピールをしていきましょう。
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