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看板は優秀な集客ツール

店舗を経営する方の中には、「看板によって集客数が大きく変わることはあるの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際のところ看板は、来店者数を左右するとても重要なツールです。

周りを通行する人に、店舗に興味を持ってもらえるかは看板の出来次第といっても過言ではありません。看板の作り方次第で集客数が大きく伸びる可能性もあるのです。

また看板は、一度クオリティの高いものを作ってしまえば、壊れない限り追加費用は発生しません。Web広告やチラシなどで集客するとなると、継続的な費用がかかります。そのため、仮に集客数が伸ばせたとしても、お金を払い続けない限りは効果は一時的なものとなってしまいます。

集客がうまくいかないとき、看板を見直してみるのは、とても理にかなった戦略と言えるでしょう。

看板を制作する際に必ず意識すべきこと

では、実際に看板を制作する際にはどこに意識すればよいのでしょうか。代表的なポイントを3つご紹介します。

お店の存在を知ってもらう

まずは、お店の存在を知ってもらうような看板づくりを意識しましょう。どんな店舗も、お客様に認識してもらわない限りは集客することはできません。

お店を認識してもらうためには、看板を設置する場所や色、文字の大きさを工夫することが大切です。

お店の魅力を知ってもらう

次に、お客様にお店の魅力が伝わるような看板づくりを意識しましょう。居酒屋を例にとって考えた場合、大勢でわいわい飲みたい方もいれば、落ち着いてゆっくりと飲みたいという方など、お客様のニーズは様々です。そのため、お客様が看板を見て一目でどんなお店なのかを把握できるような看板づくりが大切です。

お店に入店してもらう

最後に、お店へ入店させる確率を高めるような看板づくりを意識しましょう。例えば、看板にメニューのみで価格が書いてなかったりすると、「お金が足りなくなるかもしれない」というためらいが生じ、入店する確率は下がります。
お客様が何の不安もなく入店できる看板づくりが大切です。

以上の3つが、看板を制作する際に必ず意識してほしいことです。ここからは、それぞれの3つのポイントを、より具体的に解説していきます。

看板でお店の存在を知ってもらうための5つのコツ

先ほどの1つ目のポイントとして「お店の存在を知ってもらうような看板づくりが大切」と説明しましたが、実際にどのようなことを行えばよいのでしょうか?

主な方法には、次の5つがあります。

看板でお店の存在を知ってもらうための5つのコツ
  • 看板は進行方向と垂直になるように設置する
  • 店名だけではなく業態もアピールする
  • 離れた場所からでも文字を読めるようにする
  • 周りの景色と同化させないようにする
  • 少し離れたところに野立て看板を設置するのも有効

看板は進行方向と垂直になるように設置する

看板は、進行方向と垂直にすることで通行人の目に留まりやすくなります。
通常、通行人は進行方向を真っすぐ見ているため、看板を進行方向と平行に置いてしまうと、見てもらえない可能性があります。

また、より通行人の目に留まりやすい設置方法として突き出し看板も有効です。
突き出し看板は建物の側面から突き出るような形で設置する看板で、進行方向に対しても垂直に設置できます。高い場所に設置もできるので、遠くからでも視認されやすいメリットがあります。

なお、突き出し看板を設置できる高さや看板の幅は条例によって規定されています。条例は地域によって異なるため、必ず事前に確認したうえで利用しましょう。

店名だけではなく業態もアピールする

店名だけではなく業態も表記することで、よりわかりやすい看板になります。店名だけではお客様は何のお店かわからず、来店機会を逃すことに繋がります。

また、業態に加えて何系のジャンルの店なのかまで表記すると、より効果的です。

例えば居酒屋であれば、「串揚げ居酒屋」や「海鮮居酒屋」など具体的に記載すると良いでしょう。

離れた場所からでも文字を読めるようにする

看板は、遠くからでも書いてある情報が読めるようにしましょう。
人間は、7秒以内に店舗が何の店なのかを把握できなければ興味を持たずに通り過ぎてしまうと言われています。そのため、看板をある程度離れた場所からでも、無理なく読めるようにすることが大切です。

参考:あればいいわけじゃない!集客アップにつながる看板の作り方

周りの景色と同化させないようにする

通行人の注意を引くために周囲の景色と判別しやすい看板を作りましょう。看板が周りの景色と同化してしまうと、ドライバーや通行人の目に留まりづらくなります。

お店のイメージとかけ離れた色にならないように注意しつつ、周りと同化しない色を使うことが大切です。また、夜間営業も行うのであれば、できればライトで看板を照らすようにしましょう。

少し離れたところに野立て看板を設置するのも有効

野立て看板を利用することで、より遠くからでもお店の存在に気付いてもらえるようになります。
よく目にする「1m先の交差点を左折」や「直進10m」などの看板が野立て看板です。
野立て看板は、お店から離れたところにいる方にも、お店の存在をアピールすることができます。立地が悪いお店でも、野立て看板を使うことでより多くの通行人に対して効果的に集客を行うことができます。

看板でお店の魅力を知ってもらうための3つのコツ

続いて、冒頭でご紹介した看板づくりの2つ目のポイント「お店の魅力を知ってもらう」について、具体的な方法を解説します。主に、次の3つがあります。

看板でお店の魅力を知ってもらうための3つのコツ
  • お店の特徴をアピールする
  • お店のコンセプトに合った色を使用する
  • 写真を使い店内やお店に入った姿をイメージさせる

お店の特徴をアピールする

看板にはお店の特徴もしっかりと表記しましょう。
お客様には、ニーズというものがあります。飲食店1つをとっても、和食を食べたい方もいれば洋食を食べたい方もいます。お客様のニーズを満たす商品やサービスを提供していることを看板でしっかりアピールすることで、集客数を増やしやすくなります。

お店のコンセプトに合った色を使用する

お店のコンセプトに合った色を看板に使用することで、興味を持ってもらえる可能性が高くなります。

業態や店のジャンルとマッチしていない色使いをしてしまうと、ぱっと見たときにどんなお店なのかをイメージしにくいので、来店機会が減る可能性があります。例えばタイ式マッサージ店の看板であれば、南国のスパリゾートを連想させるような、白・茶色・グリーンを選ぶなどが考えられます。

写真を使い店内やお店に入った姿をイメージさせる

お客様がお店の内装や自分自身が店内に入った姿をイメージできる看板づくりを意識しましょう。お客様にイメージしてもらうには、写真を使用するのが効果的です。店内の雰囲気や料理の写真など、お店をアピールできる写真を使用するとよいでしょう。

看板でお店に入店させる2つのコツ

冒頭でご紹介した3つ目のポイント「お店に入店してもらえるような看板づくり」についても詳しく見ていきましょう。具体的には、次の2つのコツがあります。

看板でお店に入店させる2つのコツ
  • お店の情報を正確に伝える
  • 入口を明るくし入店しやすくする

お店の情報を正確に伝える

店舗の情報を正確に伝えることで、看板を見た人が安心して入店しやすくなります。

例えば、店の営業時間が記載されていないと、「もしかしたら営業していないかもしれない」というためらいが生じ、お客様が他店へ流れてしまうかもしれません。
そのため、スペースが許すのであれば、営業日や営業時間を記載しましょう。また、店舗が密集している地帯では、入り口や駐車場などの情報もあるとよいでしょう。

入口を明るくし入店しやすくする

入り口を明るくすることで、怪しさをなくしお客様が安心してお店に入りやすくなります。とくに初めて利用する場合、お店の入り口が暗いと不安感を持ってしまいがちです。
そのため、看板にライトをつけ入り口を明るくすることがおすすめです。看板にライトをつける箇所がない場合は、スタンドタイプのライトを置くのもよいでしょう。

看板設置やデザイン制作をする際の注意点

ここまで、集客を成功させる看板づくりについて解説しましたが、いくつか注意点があります。

情報を盛り込みすぎない

お店の魅力を伝えることは大切ですが、情報を盛り込みすぎないようにしましょう。
看板にたくさんの情報が記載されていると、情報の処理ができず、その結果、スルーされてしまいます。
魅力をたくさん伝えたい気持ちもわかりますが、なるべく絞り「これだけは伝えたい」という情報を記載するようにしましょう。営業時間や店の業態などを伝えるのが定番です。

障害物がなく見やすいか

看板を置く際に、障害物などで通行人から見にくくなっていないかに注意しましょう。せっかくよい看板をおいても、お客様に見られなくては意味がありません。

どうしても障害物が多く見にくくなってしまう場合は、先述した突き出し看板や野立て看板の設置を検討しましょう。

綺麗な状態に保つ

看板はお店の顔とも言える重要な要素のため、定期的に汚れていないかチェックしましょう。汚れた看板では、見た人に「店内も清掃が行き届いていないのでは?」というイメージを抱かれる可能性があります。さらに、文字が見えづらくなる原因にもなりかねません。

とくに雨や風で天候が荒れた後などは看板も掃除して、見た人に良い印象を与えましょう。

作り方を工夫すれば看板の効果を測定することも可能

費用対効果が見えにくいという印象がある看板ですが、以下のような工夫をすることで効果計測が可能になります。

QRコードを印刷する

看板にお店のホームページのQRコードを設置しておけば、QRコードから店舗のサイトを閲覧した人が何人いたかを計測できます。看板が何回見られたかを把握するのは非常に難しいですが、インターネットであれば簡単に分析することが可能です。

QRコードを設置する際は、単にホームページへ飛ばすだけだとインターネット上で検索してくる方と混ざってしまい、正確なデータを取ることはできません。そのため、URLをQRコード専用に変更することをおすすめします。具体的には、QRコードに設定するURLの末尾にパラメータとよばれるものを付与することで、検索してくる人と分けて計測することができます。

パンフレットを看板に取付け、持参した人にクーポンをつける

パンフレットを看板に取付け、持参した人にクーポンをつけることにより、看板に興味を持ったお客様の数を測ることができます。例えば、パンフレットを100枚置き、次の日に何枚残っているかで何人の方がパンフレットを取ったのか分かります。
看板にリーフレットラックを取り付ければ、簡単に実施することが可能です。

専用の電話番号を記載する

看板にお店の予約の専用番号を記載し、その問い合わせ結果で分析をすることもできます。予約番号は、通常の番号ではなく新しい番号にしましょう。電話回線を複数持っているのであれば、おすすめの方法です。

「看板を見た」で割引キャンペーンを実施する

「看板を見た」で割引キャンペーンを実施することで、看板を見た人数を把握することもできます。看板内に割引になる旨を記載しておきましょう。
100%ではないですが、看板を見て来店した人数を手軽に把握することができます。

看板で集客ができたら新規客をリピーターにしていく

ここまでご紹介した方法で看板を工夫して作成・設置し、お客様を順調に呼び込むことが出来るようになったら、次の段階へ進みましょう。

新規客を一度きり呼び込むだけでは効率的な集客とは呼べないでしょう。呼び込んだお客様をリピーターにするために、今度はリピート対策の施策を考えていく必要があります。リピート率を高めるには接客サービスの改善やスタンプカード導入などの施策が考えられます。

また看板そのものも、店舗のサービスや商品の変化に合わせてデザインを変更したり、綺麗な状態に保てるようメンテナンスをしたりと、常に最適化していく必要があります。

さらに効果測定を繰り返して店舗にあった活用方法が何かを探っていくと、より効果的な集客ができるでしょう。

まとめ

看板を設置する際に意識すべき3つのポイント「店の存在を知ってもらう」「店の魅力を伝える」「店の入店率を高める」について具体的な手法ととともに紹介しました。

看板と聞くとアナログな印象を持つかもしれませんが、店舗ビジネスにはほかの集客にできない効果を発揮します。

最後に紹介したリピート率を高める施策もぜひ併せて実施し、店舗の売上をアップさせてください。

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