世界中でたくさんのユーザーが利用しているフェイスブックは、日本においても多くの人々に活用されています。お店の情報を投稿すれば、商品やサービスの魅力をさまざまなユーザーに届けられることから、導入を検討している人も多いのではないでしょうか。
しかし、フェイスブックに馴染みのない人にとっては、お店のフェイスブックのアカウントを作るのが難しく感じてしまうかもしれません。
そこで今回は、フェイスブック集客の特徴を説明したうえで、お店のアカウントを作る方法やうまく運用するためのポイントについて詳しく説明します。
目次
そもそもフェイスブック集客とは?
お店のフェイスブックアカウントを作って商品やサービスの魅力を広めるためには、フェイスブック集客の特徴を知っておくことが大切です。
まずは、フェイスブック集客の概要について詳しく説明します。
フェイスブック集客の特徴
SNSにも多種多様なサービスがありますが、フェイスブックには、「ユーザー層が幅広い」という特徴があります。
平成29年の総務省の統計によると、X(旧Twitter)は10代のユーザーが多いですが、フェイスブックは20代や30代のユーザーもたくさんいることが分かっています。
そのため、幅広い年齢を対象とした商品やサービスを提供しているお店にとっては、さまざまな年齢層のユーザーに情報をアピールできることから、フェイスブックを使うメリットは大きいといえるでしょう。
また、お店のアカウントを持ったり独自のホームページを制作したりするためにはある程度の費用がかかりますが、フェイスブックでは、お店のアカウントを無料で立ち上げることができます。
お店をオープンしたばかりでホームページを持っていない人や、ホームページを作成する予算が確保できていない人でも、フェイスブックを利用することで費用をかけずに情報を発信できます。
さらにフェイスブックでは、ニュースフィード(投稿が一覧表示される画面)上で、投稿が表示される順番を独自のアルゴリズム(投稿の表示順番を決定する計算式)で決めているという特徴もあります。
X(旧Twitter)のように投稿日時が新しい順にすべて表示されるわけではないので、ユーザーにとって有益な情報(いいねやシェア、コメントを多く集めるような情報)を発信することが大切です。
参考:情報通信白書のポイント
お店が持つアカウントは「フェイスブックページ」
フェイスブックには、「個人のアカウント」と「お店のアカウント」の2種類があり、お店が持つアカウントのことを「フェイスブックページ」といいます。
個人ページは、フェイスブックにログインしなければアクセスすることができず、「限定公開」されている投稿は、「友達」として登録されているユーザーしか閲覧できません。一方、お店のフェイスブックアカウントは常時公開されているため、フェイスブックアカウントがない人でも常時アクセスすることが可能です。
また、お店のアカウントは、Googleのような検索エンジン上でも表示させることができます。キーワードによっては検索エンジンからのアクセスも期待できるので、費用をかけずに広告宣伝ができていることになるのです。
また、フェイスブック上に配信される広告「フェイスブック広告」を活用すれば、費用はかかるものの、投稿をより多くのユーザーに見てもらえます。
使い方によってさまざまな情報発信ができるのも、フェイスブックの魅力だといえるでしょう。
お店のフェイスブックページの作り方を紹介
フェイスブック集客の特徴を理解できたら、続いてお店のフェイスブックページの作り方を紹介します。お店のページを作る手順は、次のような流れになります。
これらの手順に沿ってお店のフェイスブックページを作成すれば、運用開始までの手間を抑えられます。以下では、お店のフェイスブックページの作り方について詳しく説明します。
まずはフェイスブックにログインする
お店のフェイスブックページを作るためには、まずフェイスブックの個人アカウントにログインすることから始めます。もし個人アカウントを持っていない場合は、氏名やメールアドレスなどを登録してアカウントを作成しなければなりません。
アカウントが作成できたら、メニューアイコンを開き「ページを作成」をクリックしてフェイスブックページの作成画面に移りましょう。
お店の住所や電話番号を入力する
フェイスブックページの作成画面に移ると、お店の「ページタイプ」を選ぶ画面が表示されます。そこでは、「地域ビジネスまたは場所」や「会社または団体」、「ブランドまたは製品」など、複数のジャンルからページの種類を選べるようになっています。
お店としてフェイスブックページを作るのであれば、「地域ビジネスまたは場所」を選択しましょう。
ページタイプを選択すると、「カテゴリ選択」をするバーが表示されます。そこには、お店の名前や電話番号、郵便番号や住所を入力します。入力が完了したら「スタート」を押すことでより詳しいお店の情報を入力する画面に移ります。
お店の基本情報を設定する
お店の「基本データ」には、お店のカテゴリを設定したり検索エンジンに表示される説明文を記載したりします。お店のカテゴリは、カフェや居酒屋、レストランやラーメン店といったジャンルを入力します。
説明文には、「〇〇市〇〇町にあるコーヒーショップです」のような端的で分かりやすい文章を入力しましょう。
また、「ウェブサイト」の欄には、任意のURLを1つだけ入力することが可能です。
すでにお店のホームページを持っているのであれば、そのリンクを設定することでフェイスブックページからお店のホームページへとアクセスしてもらいやすくなります。
「実在する店舗、会社、会場等ですか?」や、「この店舗、会社、会場等の公式ページですか?」という質問に関しては、間違いなければ「はい」を選択しましょう。
プロフィール画像を登録する
基本データの入力が住んだら、次はプロフィール画像を登録します。プロフィール画像の登録方法には、次の2つがあります。
- パソコンからデータをアップロードする
- ほかのウェブサイトからデータを取り込む
プロフィール画像を設定するデータがすでにパソコン内に保存されているのであれば、「コンピュータからアップロード」を選択してファイルをアップロードします。
お店のホームページに使われている画像を取り込みたいのであれば、「ウェブサイトからインポート」を選択して、画像のURLを入力しましょう。
お気に入りに追加する
プロフィール画像の設定ができたら、「お気に入りに追加」の画面に移ります。お気に入りに追加すれば、お店の投稿を自分自身のアカウントのニュースフィードに表示させられます。
お気に入りに追加しておけば、個人のアカウントからお店のアカウントにスムーズにアクセスできるようになるため、特別な理由がない限り追加しておくのがおすすめです。
ターゲットを設定する
そして、最後に「ページの優先ターゲット」の画面に移ります。設定するターゲットによってお店の情報が届く範囲が変わるので、慎重に選びましょう。お店の所在地はもちろんのこと、対象とするエリアを幅広く設定するほど、ユーザーに情報を届けやすくなります。
また、年齢や性別、趣味や関心、言語といった情報についても、お店が考えるターゲット層に沿って適切に入力しましょう。
30代向けの化粧品を新宿で売りたいのであれば、地域は「東京都新宿区」で年齢は「30~40」、性別は「女性」で興味や関心は「美容」にするとよいでしょう。
日本人を対象として販売するのであれば、言語は「日本語」で構いません。
ただし、この段階でターゲットを絞りすぎると、顧客を取りこぼしてしまう可能性があるので、エリアや年齢をもう少し広げてもよいかもしれません。
フェイスブックページをうまく運用するポイント
ここまでは、お店のフェイスブックページの作り方について説明しました。フェイスブックページでお店の認知度や売上を高めるためには、次のポイントを意識しておくことが大切です。
以下では、フェイスブックページをうまく運用するポイントについて詳しく説明します。
どこを指標にすべきかを知っておく
フェイスブックページでは、「インサイト」を活用することでお店の投稿にどれくらい反応があったかを把握できます。
インサイトとは、Facebookページの分析機能のことで、フォロワー数の増減や投稿ごとの「いいね」の数など、さまざまなデータを見ることができます。中でも、お店の投稿を見たユーザー数である「リーチ数」は、投稿を分析するうえで重要な指標です。
リーチにも、フェイスブック内に投稿が表示されたユーザーの数である「オーガニックリーチ」や友達の投稿などからお店の情報にアクセスしたユーザー数である「口コミリーチ」、フェイスブック広告などから投稿にアクセスした「有料リーチ」があります。
どのような経路をたどってお店の投稿にたどり着いたのかを把握することで、よりユーザーの目に触れやすい情報発信方法を考えられるので、インサイトでこまめに投稿を分析することが大切です。
ターゲットを明確にしておく
フェイスブックページを作る際のターゲット設定でも述べましたが、来店や売上を促進するためには、リーチ数を増やすだけでなくターゲットへの露出を増やすことも大切です。
たとえば、オフィス街で高品質な文房具を販売したいのであれば、店舗周辺にあるオフィスに勤務している30~50代の男女のようにターゲットを設定しておくと、それに応じたコンテンツを考えられるようになります。万人受けするコンテンツではかえってどのユーザーにも来店してもらえなくなる可能性が高まるので、趣味や生活習慣など、より踏み込んだところまでターゲット像を設定するのがおすすめです。
ユーザーにとって役立つ情報を発信する
ターゲットを設定したとしても、投稿内容がユーザーにとって役立つ情報でなければ、お店に興味を持ってもらうことは難しくなります。
たとえば、「オンライン会議で見栄えが良いメイク」や「廃棄物からリサイクルして作った新製品」など、時代のトレンドに合わせて、ユーザーが「知りたい」と思うような内容を盛り込むのが望ましいでしょう。
また、投稿した内容がユーザーに役立っているのかどうかを判断するには、リーチ数だけでなく、投稿ごとのいいね数やコメント数、シェア数といった「エンゲージメント数」を把握するのも効果的です。エンゲージメント数が高いほどユーザーのニュースフィードにも優先的に表示されやすくなると考えられるので、分析する際の参考にしましょう。
ユーザーとのコミュニケーションを大切にする
投稿に対する反応を数値で確認するだけでなく、ユーザーとのコミュニケーションを大切にするのもフェイスブック運用のポイントです。投稿に対してコメントがあれば、なるべく早く返信し、ユーザーとの関係性を深めましょう。
商品やサービスに関する情報をより詳しく理解してもらえれば、集客や商品の購入につなげられます。また、企業への信頼感や愛着が強まれば、継続的にお店を利用してもらえるようになるでしょう。もちろん、コメントが増えれば有益な投稿であると判定してもらいやすくなるので、より多くのユーザーに情報を届けられます。
まとめ
ここでは、フェイスブック集客の特徴やお店のフェイスブックページの作り方、うまく運用するポイントについて説明しました。
フェイスブック集客を成功させるためには、運用方法を評価して改善するという行動を短期間で繰り返すことも大切です。ここで説明した内容を参考にして、お店の売上につながるフェイスブック運用ができるようにしておきましょう。