企業の商品やサービスの魅力を発信する方法に「スタッフブログ」があります。
スタッフブログを運営すれば、チラシやテレビCMなどで伝えきれない情報を顧客に届けられます。また、ブログに商品購入ページのリンクを設置すれば、そのまま売上につながる場合もあります。
しかし、「スタッフブログを運営すべきか判断できない」「どうすればスタッフブログのアクセス数を増やせるのだろう」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スタッフブログを書く目的やメリット、集客につながるスタッフブログの書き方や読まれるブログにするコツを説明します。
そもそもスタッフブログを書く目的とは?
スタッフブログを運営するべきか決めるには、スタッフブログの目的を知ることが大切です。ブログにもさまざまな種類がありますが、スタッフブログには「集客数を増やす」という目的があります。
個人ブログでは日記のようにブログを運営する場合もありますが、企業としてスタッフブログを運営する場合は、読み手となるユーザーを意識してブログを書くことが大切です。
スタッフブログを読んだユーザーに与える印象がよければ、「企業の商品を購入してみよう」「店舗に足を運んでみよう」と思ってもらえます。
そのため、スタッフブログを立ちあげるのであれば、集客につながるよう計画的に運営する必要があります。
スタッフブログを書くメリットとは?
スタッフブログを書くメリットとして、次の3つが挙げられます。
- 潜在顧客の開拓につながる
- 見込み顧客の興味や関心を高められる
- 検索結果に表示される
以下では、これらのメリットについて詳しく説明します。
潜在顧客の開拓につながる
マーケティング手法にスタッフブログを導入すると、「潜在顧客」に企業の商品やサービスの存在を知ってもらえます。
潜在顧客とは、企業や商品・サービスの存在をまだ知らない顧客で、従来のマーケティングでは情報を届けられていない人たちです。
たとえば、折込チラシやダイレクトメール、電話営業といった方法で集められなかった潜在顧客の開拓が挙げられます。
SNSや検索エンジンを利用する潜在顧客にブログに興味を持ってもらい、アクセスにつなげれば、企業のことを知らなかった顧客層に興味を持ってもらえます。
新規顧客の開拓に限界を感じている企業でも、スタッフブログを運営すればより多くの顧客を獲得できるでしょう。
見込み顧客の興味や関心を高められる
インターネットユーザーによっては、「検索したらたまたまスタッフブログが表示された」というケースもあるでしょう。
スタッフブログでは、このように企業の存在を知らない潜在顧客に対して、ブログを通じて商品やサービスへの興味・関心を高められます。
一回のアクセスで「資料請求してみよう」「店舗に足を運んでみよう」と思ってもらえなくても、スタッフブログに掲載されている情報に価値があれば、再度アクセスしてもらえます。
アクセスを繰り返すうちに企業への信頼や愛着が高まれば、「一度話だけでも聞いてみようかな」と思ってもらい、商品やサービスの購入意欲が高い「見込み顧客」へと成長させられます。スタッフブログは即効性のある手法ではありませんが、見込み顧客の興味や関心を高めれば、企業のファンへと成長し長期的な関係を築けます。
検索結果に表示される
GoogleやYahoo!といった検索エンジンでは、ユーザにとって価値が高いとエンジンが判断したコンテンツほど、検索結果で上位表示される傾向があります。企業が運営するスタッフブログが検索エンジンで「価値がある」と判断されれば、より多くのユーザーに商品やサービスの魅力を知ってもらえます。
詳しくは後述しますが、価値のあるスタッフブログに仕上げるには、いくつかのコツを意識して作成する必要があります。また、検索エンジンでの上位表示されるには、継続的なブログ更新も必要です。これらをふまえて、スタッフブログを運営する際は長期的な視点で計画を立案しましょう。
集客につながるスタッフブログの書き方
では、スタッフブログから集客につなげるには、どうすればよいのでしょうか。集客につながるスタッフブログを書くには、次のポイントを意識する必要があります。
- ブログのテーマを決める
- タイトルや見出しを考えてブログの構成を作る
- 見出しごとに文章を記載したら見直しをする
- ブログのタイトルを見直す
- 複数人でチェックして公開する
以下では、これらのポイントについて詳しく説明します。
ブログのテーマを決める
スタッフブログを書くときは、まずブログのテーマを決めます。
「テーマと言われても、どう考えればいいかわからない…」という方は、「自社のサイトに集客するために、どのキーワードで検索された際に表示させたいか?」という視点で考えると良いでしょう。
キーワードを設定しないと、テーマが曖昧になるだけでなく、記載する文章の統一感がなくなります。検索エンジンで表示させたいキーワードも不明確になるので、アクセス数も伸び悩むと予想されます。
たとえば、マーケティングツールを販売する企業であれば、「マーケティングツール 活用方法」といったキーワードで検索するユーザーに対して、業種ごとにマーケティングツールの活用事例を紹介するといったテーマが設定できるでしょう。
タイトルや見出しを考えてブログの構成を作る
テーマが決まったら、次にタイトルや見出しを考えます。
たとえば、「業務効率を高めるマーケティングツールの活用方法とは?」のようなタイトルが考えられます。
タイトルをどう付けるかに悩んだら、「この記事は、一言でいうと読者のどのような疑問に回答する記事なのか?」という視点に立ち返ってみるとよいでしょう。
タイトルを決めたら、タイトルで提示した疑問に回答するために必要なトピックをいくつか挙げます。
上記のマーケティングツールの例なら、以下のような項目が考えられます。
- そもそもマーケティングツールとは何か?
- マーケティングツールを導入するメリットとは何か?
- 逆にデメリットとは何か?
- 業種別のマーケティングツールの活用方法とは?
これらのトピックは、記事を構成するブロックの「見出し」になります。
この点は、ややイメージしにくいため、以下の構成例を参考にするとよいでしょう。
ブログの構成の例(マーケティングツールの活用方法に悩む人に向けたブログ記事) |
タイトル:業務効率を高めるマーケティングツールの活用方法とは?
そもそもマーケティングツールとは何か? マーケティングツールを導入するメリットとは何か? メリット1.○○○ メリット2.○○○ メリット3.○○○ マーケティングツールを導入するデメリットとは何か? デメリット1.○○○ デメリット2.○○○ デメリット3.○○○ 業種別のマーケティングツールの活用方法とは? 飲食業界の活用方法 サロン業界の活用方法 アパレル業界の活用方法 … マーケティングツールの導入に困ったら○○社にご相談ください |
トピックを洗い出したら、上図のように順番に配置し、読者が理解しやすいように、見出しを増減させたり順番を入れ替えたりしましょう。
見出しごとに文章を記載したら見直しをする
タイトルと見出しを設定したら、見出しに沿って文章を記載します。詳しくは後述しますが、文章を書く際は、ターゲット層が抱えるニーズをおさえ、伝わりやすい表現を意識することが大切です。
各見出しごとに文章を記載したら、次のポイントに沿って見直しをします。
- 誤字脱字がないか
- 口語的な表現をしていないか
- 回りくどい表現をしていないか
- 主語がない文章になっていないか
- 伝わりづらい表現はないか
文章を見直す際は、ミスに気づけるよう一度だけでなく複数回見直しましょう。
ブログのタイトルを見直す
記事を見直したら、文章に対して適切なブログのタイトルになっているかを確認します。ブログのタイトルはテーマに沿って決めますが、「いざ文章を執筆するとタイトルと方向性がズレていた」という事態が起こるケースがあります。
テーマと文章の内容がズレると、「タイトルに魅力を感じてアクセスしたのに、知りたい情報が記載されていなかった」と思われかねません。それによってほかの記事へのアクセスも避けられたり、商品やサービスに魅力を感じてもらえなくなったりすると、スタッフブログの目的である集客につながりにくくなります。
複数人でチェックして公開する
スタッフブログの執筆者が複数回見直ししても、他者の視点で見ると修正点が見つかる場合があります。誰が読んでも魅力を感じるブログにするためには、複数人でチェックしたうえで公開することが大切です。
また、必要に応じて見出しや文章を装飾したり、画像を挿入したりすると、ユーザーの目を惹きやすくなります。ブログの中で、商品リンクや店舗へのアクセス方法などを載せると、商品ページへの集客につながるでしょう。
ただし、記事の内容に関連性がないのに強引に商品やサービスの紹介をすると、読者に「セールス色が強い」という印象を与えてしまい、ページから離れてしまう可能性があります。あくまで自然な形で紹介するようにしましょう。
読まれるスタッフブログを書くコツとは?
ここまでは、集客につながるスタッフブログの書き方を説明しました。基本に沿ってブログを作成することは大切ですが、他社と差別化を図りつつ自社の商品やサービスへの興味・関心を高めるには、読み手が魅力を感じるスタッフブログにしなければなりません。
以下では、読まれるスタッフブログを書くコツについて詳しく説明します。
- ターゲットを明確にする
- テーマがぶれないように執筆する
- ユーザーが欲しい情報を記載する
- 不確かな情報を断定的に表現するのは避ける
- 読みづらい表現をしていないかチェックする
ターゲットを明確にする
スタッフブログを運営する際は、ターゲットを明確にすることが大切です。キーワードやテーマと同様に、ターゲットが不明確だと誰に対して書いているか曖昧になるからです。
ターゲット設定するときは、「肌の乾燥が気になる30~40代の女性」のように設定します。そうすると、ブログのテーマを「乾燥しやすい冬をキレイに乗り切るコツを伝える」「保湿力が優れた美容アイテムを紹介する」などに設定でき、統一感のあるスタッフブログに仕上げられます。
テーマがぶれないように執筆する
記事に豊富な情報を盛り込むのはよいですが、情報量が増えるほどテーマがぶれやすくなるので注意が必要です。
1つの記事に「保湿剤の使用方法」「肌の調子を整えるサプリメント」「肌によい食事メニュー」のように複数のテーマを含めると、企業が伝えたい情報が正しく伝わらなくなるからです。
もちろん、複数のテーマが盛り込まれていても、それらに関連性があり話の流れが自然になれば問題ありません。しかし、テーマごとの内容が薄くなる可能性もあるため、ブログ運営に慣れるまでは伝えるべき情報を絞りましょう。
ユーザーが欲しい情報を記載する
先述したように、スタッフブログは企業が集客を目的として運営するものです。
そのため、「自社の商品やサービスに興味を持ってもらい、来店や購入につながるブログにしよう」という意識を持つかもしれません。
しかし、スタッフブログにアクセスするユーザーの多くは、「自分自身が抱える疑問や悩みを解消させたい」と思っています。記事のボリュームがあってもユーザーの疑問や悩みを解決できなければ価値を高められないので、「ユーザーが欲しい情報」を記載することが大切です。
不確かな情報を断定的に表現するのは避ける
顧客を獲得しようと考えるあまり、ブログによっては不確かな情報を断定的に表現するケースがあります。しかし、その情報に根拠がない場合、「商品やサービスを利用したけれど記載している情報と違った」のように、顧客に不信感を与えたりトラブルに発展したりするかもしれません。
たとえば、「自社製品を使えば必ず健康になる」「他社製品よりも絶対に優れている」のような伝え方が挙げられます。この場合、「自社製品を使うと○○が期待できる」「自社製品は○○が含まれています」のような伝え方をすると、自然に企業の魅力が伝わります。
読みづらい表現をしていないかチェックする
スタッフブログに正確な情報を記載していても、読みづらい表現だとユーザーが途中でページから離れてしまいます。読まれるスタッフブログにするには、記事をチェックする際に次のポイントも意識する必要があります。
読みづらい表現 | 具体例 |
類語重複 | 誤:顧客は、自ら商品を手に取った。
正:顧客は商品を手に取った。 |
二重否定 | 誤:商品がないわけではありません。
正:商品があります。 |
冗長な表現 | 誤:習慣を変えれば変化を感じることができるでしょう。
正:習慣を変えれば変化を実感できるでしょう。 |
同一単語の繰り返し | 誤:この店舗は、○○を扱う店舗です。
正:この店舗では、○○を扱っています。 |
これらを意識して文章をチェックすれば、より読みやすいスタッフブログに仕上げられます。内容が理解しやすいブログになっていると、「ほかの記事も読んでみよう」「企業が扱う商品やサービスをチェックしてみよう」と思われやすくなります。
まとめ
ここでは、スタッフブログを書く目的やメリット、集客につながるスタッフブログの書き方や読まれるスタッフブログを書くコツについて説明しました。
スタッフブログの運営を初めてある程度の記事が揃うまでは、そこまでアクセス数が増えないかもしれません。しかし、長く運営するほど記事が資産として蓄積するため、広告宣伝にかかる費用を抑えて集客できます。ここで説明した内容を参考にして、ユーザーが魅力を感じるスタッフブログを書きましょう。
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