自社のメルマガをより多くのユーザーに届けるためには、メールマガジンを配信する時間帯やタイミングが重要なポイントの一つです。この記事では、なぜメルマガの配信時間が重要なのかを解説すると共に、ターゲット別のおすすめの配信時間や配信時間を考える際のポイント、読まれるメルマガに仕上げるコツなどを紹介していきます。

メルマガの配信で時間が大切な理由

メルマガ配信において「配信時間」が重要な理由として、十分に精査したコンテンツを作成しても、ターゲットに見てもらえなければ効果を発揮しないからという点があります。

例えば、飲食店を経営している人をターゲットとしたメルマガを配信する場合、ランチタイムの忙しい時間に配信しても見てもらえる可能性は低いでしょう。一般的に、メルマガ配信後にメールが読まれるのは1時間~2時間以内が多いとされています。時間が経過するほど他のメールに埋もれてしまい、より開封されにくくなっていきます。よって、適した時間帯から少なくとも2時間以内に配信するのがよいでしょう。

自社のメルマガのコンテンツやターゲットの生活にあわせて、開封されやすい時間帯を狙って配信することがポイントです。

【ターゲット別】メルマガ配信におすすめの時間帯

メールマガジンを開封されやすい時間帯と言っても、ターゲットの年代や生活リズムによって様々です。ここでは、「企業」「ビジネスパーソン」「主婦」「学生」の4パターンでターゲット別のメルマガ配信におすすめの時間帯をご紹介します。

【BtoB】企業に向けて配信する場合

企業に向けて配信する場合、一般的には仕事用のアドレスに向けた配信になります。会社員であれば、パソコンや携帯電話・スマートフォンも会社から支給されたものを利用してメールをチェックしているケースが多いと考えられます。通勤時間帯の朝8時〜9時台や、食後のメールチェックを想定して午後13時〜14時台に配信することがおすすめです。

なお、企業の場合、一般的に休日となっていることが多い土日や祝日、年末年始やお盆などの長期休暇期間は避けるのがよいでしょう。休み明けについても、溜まっているメールの中から優先度の高い順に処理されると想定でき、メルマガは優先的に見てもらえない可能性があります。

【BtoC】ビジネスパーソンに向けて配信する場合

会社員やフリーランスで働いているビジネスパーソンのプライベートをターゲットにする場合、仕事用とは別に利用しているメールアドレスやパソコン・スマートフォンに向けてメルマガを配信することになると考えられます。

プライベートの場合、21時~23時台や19時~20時台など、夕方から夜にかけての時間に開封が多くなります。個人の携帯電話やスマートフォンを利用することが多いため、仕事が終わって帰宅している移動時間や待ち時間、帰宅後などにメールチェックを行っていると考えられます。また、お昼の12時~15時台も開封が多く、仕事の休憩や業務に戻るタイミングにメールが見られている可能性があります。

参考:メールマガジン購読状況調査 2023年度版 – Benchmark Email

【BtoC】主婦に向けて配信する場合

主婦は食事の支度や掃除など、家庭の用事で細かくメールをチェックする時間が取りづらいと予測できます。そのため、家族を勤め先や学校に送り出した後の午前9時〜11時台や、昼食をとる正午12時〜14時台に配信時間を設定することがおすすめです。

夜は特に多忙になる可能性があるため、主婦へのメルマガ配信時間としては効果が期待しにくい時間帯となります。家族が帰宅して夕食やお風呂、洗濯などするべきことが多くなるため、メールを見る機会は午前中やお昼よりも少ないと推測できます。

【BtoC】学生に向けて配信する場合

中学生や高校生、大学生に向けて配信する場合は、一般的に通学中の時間である8時〜9時台や、就寝前の21時以降の配信がおすすめです。大学生の場合は履修状況によって通学時間も異なるので、冒頭でも紹介した「配信後1時間~2時間以内」が通学時間と重なるように考えてみてもよいでしょう。

他にも、授業や講義終了後の夕方頃を狙って配信する方法もありますが、学生であれば夕方以降はアルバイトや部活動・サークル活動、熟などに時間を使っている場合も多いので、効果測定や調査などで十分に効果を検証した上でメルマガの配信時間を設定しましょう。

適切なメルマガの配信時間を考えるポイント

自社のユーザーに適切なメルマガの配信時間を考えるには、いくつかポイントがあります。ここでは、比較的実践しやすい4つのポイントを紹介します。

適切なメルマガの配信時間を考えるポイント
  • 配信する相手のライフスタイルをイメージする
  • メール配信システムの機能を使う
  • メール配信システムでABテストをおこなう
  • メールの種類ごとに配信時間を変える

配信する相手のライフスタイルをイメージする

メルマガを配信する時間を考える際は、配信する相手のライフスタイルからイメージを膨らませ、メルマガが読まれやすい時間帯をピックアップしましょう。

例えば、ターゲットが学生の場合は朝の通学時間や講義終了後の夕方以降が読まれやすいと考えることができます。また実際にターゲットとライフスタイルが類似している人に、1日の過ごし方やスマホをよく見る時間帯などを聞くことで、より具体的な配信時間を設定しやすくなります。

メール配信システムの機能を使う

メール配信システムの機能を使うことで、開封率・クリック率などの配信レポートを確認することができます。配信レポートを元にメルマガの配信に適した時間を分析することはもちろん、配信したメルマガの効果をより具体的に確認することができます。

また、無料で使うことができる「Googleアナリティクス」を活用して分析・効果測定を行うこともできます。「Googleアナリティクス」では、メルマガ内のどのリンクからサイトに流入があったかや流入後、サイトでのユーザーの行動も検証することが可能です。

メール配信システムでABテストをおこなう

ABテストとは、AとBの2パターンのコンテンツを同じ条件で配信し、「どちらのコンテンツがより効果的だったか」を確かめるテストです。

ABテストを活用し、同じコンテンツのメルマガを複数の時間帯で配信することで、どの時間帯がより自社のユーザーに見てもらいやすいかを確認することができます。一度の検証結果だけでは判断しづらかったり、目に見えて効果を確認しづらい場合もあるので、複数のテスト結果を元に配信時間を考察しましょう。

メールの種類ごとに配信時間を変える

同じメルマガ購読者に同じ時間帯に配信したとしても、配信するメールのコンテンツによって開封率は異なってきます。全てのメールを同じ時間に配信するのではなく、クーポンキャンペーンやステップメールなど、配信するメールの種類ごとに配信時間を変化させましょう。また配信した後は、定期的に「この時間の配信が最適か」の見直しを行うことが大切です。

開封されるメルマガ配信にするコツ

ユーザーに読まれるメルマガ配信に仕上げるためにはコツがあります。比較的すぐ実践できるものから、長期的に経過を見る必要があるものまで様々ですが、ここでは、特に重要な3つをご紹介します。

タイトル(件名)を工夫して開封しやすくする

メルマガを開封してもらえるかどうかには「タイトル(件名)」が大きく影響します。実際に、Benchmark Japanによる「日本のメールマガジン購読状況調査 2023年度版」では、回答者の50%近くの人がタイトルを見てメルマガを開くか開かないかの判断をしているというデータもあります。

多くの場合、受信ボックスの中にはたくさんのメールの件名が並んでいる状態です。中には本文のプレビューが表示されているものもありますが、どちらにしてもそれらの少ない情報で、ターゲットの興味をひく必要があります。そのため、一目見て内容が分かるタイトルや、前半部分にアピールポイントを記載したタイトルにするなど、細かな工夫をすることが大事になります。

参考:メールマガジン購読状況調査 2023年度版 – Benchmark Email

メルマガのタイトル作りについて詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。タイトルで意識すべきポイントや文字数、記号の使い方、NG例などを紹介しています。

メルマガの開封率UP!インパクトのあるタイトル作りのコツ

コンテンツのクオリティを高める

どれだけ配信時間を工夫しても、肝心のコンテンツがテンプレートの使い回しであったり、内容が薄ければユーザーに深く読んでもらえない可能性があります。冒頭部分の画像や文章、訴求内容など、メルマガを開いた時にユーザーに 「読む価値がある」と思わせるコンテンツ作りを意識しましょう。

例えば、新商品のお知らせや時事の内容を盛り込んだ情報などをコンテンツに取り入れたり、自社が行っているキャンペーンの号外メールを作成したりするなどが該当します。「いつものメールとはちょっと違うな」「お得な情報が載っているな」など、ユーザーが読んでみたくなるような構成を考えましょう。

メルマガを配信する曜日を固定する

メルマガは、時間だけでなく曜日も開封率や効果に影響します。先にも述べたように、一般的に休日である土日は平日よりも開封されにくい可能性があります。また、休み明けの月曜日も、休日で多くのメールが溜まったり、週初めのため忙しくメールチェックをする余裕がなかったりと、メルマガを見てもらいにくい状況が想定されます。

よって、週末と月曜日を避けた、火曜日や水曜日、木曜日が比較的開封されやすい曜日と言われています。ターゲットのライフスタイルを意識して、何曜日に配信すると見てもらえる余裕があるかを探りましょう。

また、開封されやすい曜日にメルマガ配信を固定することで、「○曜日の○時には△△からメールが届く」というように、ユーザーの記憶に定着しやすくもなります。

まとめ

メルマガの配信時間の設定は、自社のメルマガをより多くのユーザーに届けるために重要な要素の一つです。適切な時間にメルマガを配信することでユーザーの目に留まりやすくなり、開封率やクリック数などの効果を向上させやすくなります。

メルマガを一度配信して終わりではなく、定期的に効果を確認して改善を繰り返し、より良いメルマガ配信時間を設定しましょう。

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