カフェを開店したからには、1人でも多くの人に料理やサービスを提供したいと思うでしょう。しかしカフェへの集客力をアップさせるには、さまざまなコツや集客方法を抑えておかなければなりません。

当記事ではカフェの集客力アップに向けて最初にすべきことや集客力を高める宣伝方法などについて解説します。

カフェの集客力アップに向けて最初にすべきこと

カフェの集客力アップに向けて最初にすべきこととして、「リピート率を調べること」と「集客出来ない原因を考えること」の2つが挙げられます。ここではそれぞれどのようなことを考えるべきか、具体的にみていきましょう。

カフェに訪れる顧客のリピート率を調べる

まずは店舗のリピート率を調査しましょう。リピート率とは1度来店した顧客が再度来店したかを測定し指標化したものです。リピート率は次の式で求めることができます。

  • 月間のリピート顧客数÷累計の新規顧客数×100

リピート率が店舗の想定する数値より低い場合には、その原因を洗い出し具体的な対策を練るようにしましょう。接客や店内の雰囲気、味などリピートされない理由がどこにあるのかを見極めて、根本的に解決していく必要があります。

一方で、リピート率が十分であれば、新しく獲得した顧客がその後継続的に来店してくれる可能性も高いということになるため、新規のお客様を呼び込む施策に注力することもできるようになるでしょう。新規顧客の集客を行う上でもリピート率を把握しておくのは大切ということです。

カフェの集客ができない原因を考える

「なぜ集客できないか」という原因を考えることも大切です。カフェで集客できない原因の例として2つ紹介します。

1つ目がそもそも商品やサービスのニーズが低い可能性です。提供する商品やサービスなどが地域やお客様から必要とされていない場合は、当然ながら集客は難しいでしょう。そのため、顧客がお店に対して求めているものが何かを予め分析する必要があります。

2つ目がお店の魅力を伝えきれていない場合です。提供している料理やサービスが顧客から必要とされるものであっても、その魅力が十分に伝えられていないと、集客には繋がりにくくなってしまいます。店舗の魅力を最大限に伝えるにはどうすればいいのか、宣伝方法を見直すなどの対策が必要となるでしょう。

カフェの集客力を高める宣伝方法

カフェの集客力を高めるには、宣伝方法や集客施策をよく考える必要があります。さまざまな媒体が存在する現代では、お店やターゲットとする顧客によって適切な手段も異なります。

先に紹介したように店舗の現状を把握して、リピーターと新規顧客のどちらにどのようなアプローチをすべきなのか、各媒体を利用するユーザー層の違いなどにも着目して適切な集客方法を探してみましょう。ここでは集客力を高める方法として4つを紹介します。

【新規顧客向け】グルメサイトへの掲載

最初に紹介するのがグルメサイトへの掲載です。ぐるなびやホットペッパーなどのグルメサイトへ掲載すれば、サイトからの集客を期待できます。高いプランで契約すればサイト一覧の上位に表示することが可能です。

しかし、上記表示ばかりを考えて高額プランにすると、それに見合った費用対効果が得られない可能性もあります。グルメサイトへの掲載をする場合は、予算や効果を含めて現実的なプランで契約するようにしましょう。

【新規顧客・リピーター向け】SNSを利用した宣伝

近年、さまざまなSNSが普及しています。それぞれのSNSには特徴があり、カフェでSNSを活用する場合はそれらの特徴を押さえておく必要があります。なお、SNSを利用した宣伝は、新規顧客とリピーターのどちらにも効果が見込めます。

新規顧客の場合は、それぞれのSNSの特徴にあわせて写真やお知らせなど店舗の魅力や情報をアピールすることで、インターネット上にいる多くのターゲット顧客に認知してもらえる可能性があります。

一方リピーターの場合は、アカウントをフォローをしてもらうことで顧客との接点作りができます。次回割引や新商品情報など再来店したくなるような投稿を定期的にすることで、リピート顧客へと繋げていけます。リピート顧客化したユーザーが、投稿や情報を拡散してくれることで更なる新規顧客の獲得に繋がるケースもあります。

ここではSNSを利用した3つの宣伝方法についてみていきましょう。

拡散力を求めるならX(旧Twitter)

拡散力を求めるならX(旧Twitter)です。X(旧Twitter)は140文字の限定された投稿文字数の中で、気軽に情報を発信できます。

リツイート機能を活用すれば情報のシェアができますので情報が拡散されれば一気に情報を広めることが可能です。お店の認知度アップや新メニューのスタートなど容易に情報を周知させられるでしょう。

X(旧Twitter)の運用方法について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

X(旧Twitter)で集客を成功させるコツとは?注意点もあわせて解説

視覚的効果が高いInstagram

SNSの中でも特に視覚的効果が高いのがInstagramです。Instagramは画像の投稿がメインなので、ラテアートや料理、お店の内装・外装画像を投稿することで、お客様がより店舗やメニューのイメージをしやすくなります。

また、ユーザーは比較的若い女性が多いといわれ、若い女性をターゲットに経営しているカフェとは相性がよいツールといえるでしょう。

Instagramの集客について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。

企業がインスタグラム集客を行ううえで知っておくべき8つのポイント

コミュニティ作りができるFacebook

コミュニティ作りができるのがFacebookです。FacebookはX(旧Twitter)やInstagramと比較すると新規のお客様に対するアピール力が低い可能性はありますが、専用ページを作成できる点が魅力です。

自分の投稿や画像を時系列で表示されるタイムラインだけでなく、イベントの宣伝に特化したページも開設できるので、ホームページとしても活用できます。また、自身やお店のファンを集めてコミュニティを形成できるため、お客様との交流を生みやすく、リピート客の獲得にもつなげることができるでしょう。

Facebookの集客についてはこちらの記事でも解説しています。

Facebookで集客を成功させるコツとは?成功事例も紹介

【新規顧客向け】店前看板による宣伝

次に紹介するのが店前看板による宣伝です。店前看板とはお店の前に設置する看板で、通りすがりの人を対象とした集客方法です。たまたま店舗の前を通った人に店舗の存在をアピールできるため、新規顧客に新たに見つけてもらうことができます。

店前看板を設置する場合はA型看板と呼ばれるタイプがおすすめです。A型看板とは横から見たらAという文字に見えることから名づけられました。両面書きと片面書き、イラストなどを自由に書き込めるタイプなどさまざまあります。

看板を使って店舗をアピールする方法はこちらの記事で詳しく解説しています。

目立つ看板で飲食店をアピールするコツ|看板の種類ごとの特長も紹介

【新規顧客向け】チラシの配布

チラシの配布も、新規顧客獲得の施策として選択肢に挙がります。開業のお知らせや初回クーポンなどを添付してチラシを配布すれば新規のお客様の確保につながります。

個人カフェの場合は近隣住民との交流は非常に重要です。チラシの配布で近隣住民と交流できれば、客層を把握できるため効果的な運営ができるようになるでしょう。町内会などと交流することができれば集客アップにつなげられる可能性があるのでぜひ検討してみてください。

チラシ作成の方法やデザインのコツはこちらの記事を参考にしてみてください。

【イメージ画像あり】チラシ作成の方法やデザインのコツを解説

【リピーター向け】ポイントカードやスタンプカードの活用

リピーター向けの集客施策として挙げられるのが、ポイントカードやスタンプカードの活用です。注文や来店をするごとにポイントやスタンプが溜まるようにして、一定数に到達したら割引やプレゼント、1ドリンク無料などのお得なサービスを提供します。カフェは、その業態の特徴からリピート顧客にとって「行きつけのお店」や「よく行くお気に入りのお店」になる可能性があるため、ポイントカードやスタンプカードとの相性はよいと考えられます。

来店を繰り返すほどお得なサービスが受けられるというお得感から、顧客の再来店の動機になることや、競合他店の利用と迷っている顧客に対しても優位に働く可能性があります。

ポイントカードの作り方や手順については、こちらの記事もご覧ください。

ポイントカードの作り方|カードの制作や導入に必要な手順

カフェの集客力を高めるお店作りのコツ

店舗の集客力を高めるには、様々なコツを抑えながらお店作りを行っていく必要があります。外観の工夫やイベントの実施など、具体的にどのようなことを実践すればよいのか、確認しておきましょう。

カフェの外観や看板のデザインを工夫する

外観や看板のデザインは他店よりも工夫しましょう。「店舗のコンセプトに合わせた色合いにする」「魅力的なキャッチコピーにする」など、デザインへの工夫を凝らすことで、お店のアピールポイントやコンセプトが伝わりやすくなり、集客力を高められます。

ただし、いくらコンセプトを伝えたいからといって情報を詰め込みすぎると、内容が伝わりにくくなり、逆効果ともなりかねません。シンプルさも加えながらバランスを考えることが大切です。

看板のデザインに活かせる色の選び方については、こちらの記事を参考にしてみてください。

目立つ色の組み合わせは?看板などで目を引く色の選び方を解説

また、店舗の外装や周辺にも気をつかい、初めてでもお店に入りやすい外観づくりを心がけましょう。例えば、店舗の裏手にゴミ袋が積み上げられた状態では、初めて入店しようと考えている顧客に不衛生な印象を与えます。他にも、外観の塗装が剥がれたままの状態であれば、お客様はお店に対し怪しい印象を持ってしまうかもしれません。

初めてお店を見た顧客にも入ってみたいと思ってもらえるように、店舗の外観が店舗のイメージを損なう状態になっていないか常に気をつけておきましょう。修理すべき箇所などが見つかった場合は、なるべく放置せずできる限り早めに対処しましょう。

カフェのコンセプトやターゲットに合った内装デザインにする

コンセプトやターゲットに合った内装にすることも重要です。店内がターゲット顧客の求める雰囲気や内装になっていれば、利用した際の印象も良くなり、リピートにつなげやすくなるでしょう。

取り込みたい顧客層が若い世代なのか主婦層なのか、長居して会話を楽しめるような空間にするのか、などターゲットを意識したコンセプト作りと、それに伴う店舗の雰囲気作りを行いましょう。たとえば、くつろげる空間で長居したい顧客がターゲットなら、椅子を座り心地の良いソファに変えたり、店内のライトを抑えめにして暗めに演出したりといった内装デザインが考えられます。作業や読書をしたい顧客向けのカフェであれば、一人席を十分に確保し各テーブルにコンセントを設置するなどの方法もあるでしょう。

カフェの内装デザインで迷ったら、こちらの記事も参考にしてみてください。

カフェの内装デザインを決めるには?種類から業者の選び方まで紹介

カフェで販売する看板メニューを作る

看板メニューを作ることも集客力を高めるには効果的な方法です。看板メニューはお店の顔というべきものであり、お客様を集めるための目玉の商品となります。

看板メニューを作るにあたっては、前述したコンセプトやターゲットに合わせたメニューにすることが大切です。例えば、若い女性をターゲットにしている場合は、SNSに投稿したくなるような、可愛さやおしゃれさを印象づけるメニューにするのが効果的かと考えられます。

メニューの開発方法や手順については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

メニュー開発の手順|メニュー開発の手順や重要なポイント

カフェで定期的にイベントを開催する

定期的なイベント開催も集客力アップには効果的です。日本ではクリスマスやバレンタイン、ハロウィンなどさまざまな行事があります。これらの行事に合わせイベントを定期的に開催することで、お店のファンづくりにつながります。

また、ラテアート講座やワークショップ形式、コーヒーの淹れ方教室といった体験型のイベント開催も集客やファンづくりに活かせるでしょう。

まとめ

カフェの集客力をアップする方法や宣伝のコツを解説しました。集客アップを図るにはイベントの開催や入店しやすい外観にするなど、コンセプトにあった施策を練ることが大切です。

またX(旧Twitter)やInstagramといったSNSや店前看板の設置などを通じて、情報の拡散も同時に行う必要があります。どうすれば店舗にとってより効果的に集客できるかを、お客様の目線にも立って考えてみましょう。

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