さまざまな広告媒体がある中で、自社の商品・サービスの販促としてどの広告で効果が得られたかを把握する方法に広告効果測定があります。中でもオンライン広告における広告効果測定は、さまざまな側面から細かく数値化して測定し、即時に改善を図ることができるので非常に効率的です。

多くの企業が活用するようになったオンライン広告において、広告効果測定とはどのように行えばよいのか、その必要性や効果を含めて具体的に紹介していきます。

広告効果測定とは何か

広告効果測定とは、出稿した広告がどの程度効果を得られたかというデータを可視化することです。具体的には、広告で扱った商品・サービスに関して、売上や顧客獲得数をはじめ、オンライン広告であればクリック数などを、広告出稿前とどのような変化があったかを比較します。データ化することで広告内容の見直しなどの改善を図ることができます。

広告効果測定の必要性

過去における広告媒体といえば、新聞・雑誌やテレビ・ラジオという、いわゆる「マスコミ4媒体」が主流となっていました。しかし、近年インターネットが一般的に普及したことでオンライン広告が登場し、リスティング広告やアフィリエイト広告などさまざまな手法が見受けられるようになりました。オンライン広告を主流として活用する企業も増えています。

広告手段が多様化したことで、どの広告手段が適切かどうかという答えも、目的によって大きく異なるようになりました。商品・サービスの認知度向上や新規顧客の獲得、売上アップなど、広告出稿の目的はさまざまあります。広告を出稿しただけでは目的が完了したことにはならず、出稿前後でどのような変化があったかを把握して、検討・改善・強化を図るために広告効果測定が必要なのです。

広告出稿で得られる効果は3つ

広告を出稿することで得られる効果は、「接触効果」「心理効果」「売上効果」という3つに分けて考えることができます。それぞれ具体的にどのような効果を得られるのか解説していきます。

認知度アップにつながる接触効果

新たな商品・サービスを展開する場合、まずは多くの人にその商品・サービスの存在を認知してもらうということが最大の目的となります。ユーザーとの接点を築くための第一段階として広告を出稿することで、認知度アップを図ることが可能となります。

理解度アップにつながる心理効果

商品・サービスの存在の認知の次に必要なのが、その商品・サービスの良さや特徴を具体的に理解してもらうことです。その商品・サービスにどのような魅力があり、購入・利用することで実際にどのようなメリットがあるのかということを詳細に伝えることで、ユーザーに好印象を与えます。

利益につながる売上効果

売上効果とは、ユーザーが商品・サービスの魅力を知り、実際に購入・利用という行動に至ってから、企業が利益を得られるまでの流れを指します。この場合の利益という観点には、資料請求や会員登録といった行動も売上効果に結びつくものとして含まれます。どのようなアプローチであれば、ユーザーが購入・利用という行動に結びつくかという視点での広告展開が重要です。

オンライン広告効果測定の方法

インターネットが一般化した近年、多くの企業や組織が商品・サービスの訴求に有効な広告媒体としてオンライン広告を活用しています。インターネット広告は、パソコンやモバイルユーザーの年齢・性別・地域だけでなく、興味・関心に合わせたターゲット設定も可能なため、ピンポイントでターゲットを絞った販促活動が行えるのが大きな利点です。

オンライン広告において広告効果測定を行うには「インプレッション数」「クリック数」「コンバージョン率」という3つの指標が主なものとなります。具体的にどのようなことかを説明していきます。

インプレッション数

「インプレッション数」とは、出稿した広告が表示された回数のことを指します。表示された回数が多いということは、ユーザーの目に多く触れたということであり、認知度がアップしたと考えることができます。

反対に、表示回数が少ないということはユーザーの目に触れる回数が少ないということなので、ターゲット層が適切だったかなどの検討ができます。ただし、同じユーザーに複数回表示されるという可能性もあることを加味した指標を立てることが必要でしょう。

クリック数

「クリック数」とは文字通り、出稿した広告が何回クリックされたかという回数のことを指します。広告のリンク先を自社サイトに設定しているのであれば、どのくらいの数のユーザーが訪問してくれたかを知る指標となります。ただし、インプレッション数のところで触れたように、同じユーザーが複数回クリックした場合も数に含まれるため、厳密な数値ではないことを考慮しましょう。

もしクリック数が少ない場合には、広告自体にクリックへ結びつける訴求力が足りないことが考えられます。商品・サービスのターゲットに沿った広告であるかを検討し、広告を複数用意したうえで数値を比較してみるなどの対策が必要でしょう。

コンバージョン率

「コンバージョン率」を算出する際に必要となる「コンバージョン数」とは、出稿した広告をクリックして自社サイトなどに訪れたユーザーが、商品・サービスの購入や資料請求、お問い合わせといった、その広告のゴールとする行動を起こした数を指します。

コンバージョン率とはクリックされた数に対してどのくらいのコンバージョン数があったかということを示し、「コンバージョン数÷クリック数×100(%)」で求めることができます。オンライン広告は、クリック数よりもゴールとする行動が起こされたかどうかが重要な目的のため、コンバージョン率は広告効果の目安として有効と言えるでしょう。

ツールの使用で広告効果測定の効率化が図れる

オンライン広告の効果測定では、専用のツールを用いることで作業に手間をかけずに確実な数値を得られるため効率的です。広告効果測定ツールは、オンライン広告から得られたデータを分析して、広告効果を総合的に評価するツールです。複数の媒体で複数の広告を展開している場合でも、インプレッション数やコンバージョン率などのあらゆる側面を一括で管理・評価を行います。作業効率がアップするのはもちろん、広告効果の見直しが必要な場合でも即時対応することが可能なため、短期間で確実な数値を得たい場合に適しています。

広告効果測定ツールには有料のものと無料のものがあり、ツールによって得られる成果などの特徴が異なります。さらに、実際に効果測定を行う担当者がスムーズに運用できるツールでなければ正しい数値の測定ができないため、どのツールが向いているかをじっくり検討することが必要でしょう。

まとめ

今回は、広告効果測定の必要性や効果を紹介しました。インターネットが一般化した近年では、オンライン広告は商品・サービスの販促に欠かせない広告媒体であり、特に訴求や効果にスピードを求められます。

効率的で細かな分析が可能な広告効果測定を活用することで、より早くより精度の高い広告展開を行うことができるでしょう。自社の商品・サービスに合った広告展開を行うために、最適な広告効果測定を検討してみてはいかがでしょうか。

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