自分のお店や商品をアピールするためにもっと集客をしたい、という企業や個人事業主の方は多くいるでしょう。今回は、集客が上手くいかない理由や効果的な集客方法、具体的にどのように集客を行えばいいのかを紹介します。
目次
集客とは
集客とはユーザーや顧客を集めるという意味だけではありません。
集客において大切なことは、ユーザーを惹きつけてリピーターを増やしたり、自社のブランディングを向上させたりすることです。そのため、企業が行う集客では、「ユーザーを集める」「リピーターを増やす」「自社のブランディングを向上させる」の3つを意識する必要があります。
このどれか1つが抜けていると集客効果は見込めません。そのためしっかりと戦略を練って集客する必要があるのです。そしてこの3つの要素をクリアすることで初めて集客が成功したと言えます。
集客の重要性
前述したように集客における大切な要素の一つとして、ユーザーを惹きつけることが挙げられます。商品を購入するユーザーは「その場で決断して購入するユーザー」と「情報をじっくりと調べてから購入するユーザー」がいます。集客効果を求めるならば、前者だけでなく後者も獲得しなければなりません。
現代社会ではインターネット上に情報が溢れているため、ユーザーは商品を購入する時に口コミや評判などを簡単に調べることができます。そのため良い商品を販売しても、はじめは口コミや評判の実績がないため、なかなか売上には繋がりにくいというケースも少なくないでしょう。幅広いユーザーを獲得するためには、短期的な結果ではなく、長期的な結果で考えることが重要なのです。
集客方法の選択肢
集客は売上に直結する大切な要素であるため、集客したいターゲット層にあった集客方法を選択する必要があります。現在主流となっている集客方法には「検索エンジンからの集客」「インターネット広告からの集客」「SNSからの集客」「オフラインでの集客」などがあります。それぞれについて詳しく紹介します。
検索エンジンからの集客
GoogleやYahooなどの検索エンジンから、自社のホームページや通販サイトへ集客する方法です。特定のキーワードで検索をするユーザーを自社サイトへ集めることができます。
もし、自社の商品と関連性の高いキーワードで、検索結果の上位に自社サイトを表示できれば、売上を大きく伸ばすことも可能です。
例えば、シミをケアする化粧品を販売している企業であれば「シミ なくす」などのキーワードで上位表示を目指すのも良いでしょう。
ただし、狙ったキーワードで上位表示させるためには、SEO(検索エンジンに評価されるようなサイトを構築する技術)の知識が必要になります。
また、SEOの施策をサイト上で実施しても、すぐには検索エンジンに評価されないことが多く、集客数を増やせるようになるまで一定の時間がかかる点は覚えておきましょう。
インターネット広告からの集客
インターネット広告とは、インターネット上にある各種の広告枠に広告を配信し、Webサイトを閲覧しているユーザーを対象に、集客する方法です。
インターネット広告には、全国の人々に対して、自社の商品やサービスを幅広く認知させられるメリットがあります。専門知識がなくても手軽に始められるため、多くの企業が利用しています。
インターネット広告と一口に言っても様々な種類がありますが、特にバナー広告や動画広告などが一般的です。
バナー広告とは、Webサイト上にバナーを表示し、クリックしたユーザーを自社ページに誘導させる広告です。
バナー広告で効率よく集客をするためには、どのWebサイトにバナーを配信するかが重要です。自社の商品やサービスに関連性の高いサイトや、ターゲットとなるユーザーがよく閲覧するサイトに絞ってバナー広告を表示することで、クリックされる確率を高めることができます。
動画広告とは、YouTubeやFacebookなどのプラットフォーム上で、動画を使った広告を出稿し、集客する手法です。
動画は音楽や映像により、静止画よりも多くの情報を伝えられます。例えば、商品の使用感や使い方などの情報を分かりやすく伝えたい場合に適しています。
ただし、ユーザーの目を引く動画を作るには一定のノウハウが必要になるため、自社に動画のデザイナーがいない場合は外注することも検討しましょう。
バナー広告も動画広告も、掲載にはコストがかかります。広告掲載によって得た収益よりもコストが上回ってしまえば赤字になります。インターネット広告は掲載した結果がリアルタイムでレポートされるので、費用対効果が悪化していないか、こまめに実績を確認しましょう。
SNSからの集客
SNSを利用して集客する方法です。SNSとはInstagram、X(旧Twitter)、TikTok、Facebookなどの無料会員サービスで、登録しているユーザーが自由に情報を発信することができます。
自社の商品に興味のありそうなユーザーを見つけてフォローすることでこちらから積極的にアプローチをしたり、複数のアカウントを作ってそれぞれで特定のジャンルに特化した情報の発信をしたりと、さまざまな活用法があります。
しかし商品の質が悪いなど、SNSで口コミが一気に広がってしまうためリスクもあります。また、SNSを利用する際はユーザーの知りたい情報を提供する必要性があるほか、フォロワーを増やしたり信頼を構築したりするノウハウが必要です。さらにSNSは多くの人が利用しているサービスであるため、定期的な更新をしていかないとすぐに投稿が埋もれてしまいます。無料で宣伝が可能な分、ある程度の労力が必要なのです。
オフラインでの集客
インターネットが発達した現代でも、新聞や雑誌、看板などを利用したオフラインでの集客も効果があります。
特にオフラインでの集客は飲食店や小売業などの店舗型のビジネスにおいては非常に相性が良いです。店の前の看板に魅力的な写真やフレーズをいれることで、近くを通る人の目に入ってお店に入ってきてくれるのです。店舗の近くに住んでいる人であれば、満足のいくサービスを提供することでリピーターとなってくれるチャンスもあります。
自社の商品がオンライン集客・オフライン集客どちらのほうで集客効果が期待できるかをしっかり考えることが大切です。
集客を行う前に効果測定する仕組みを整えておこう
集客を実施する前に、集客効果を測定できる環境を整えておくことが大切です。集客の効果測定を行わないと、どの媒体で成果が出ているのかを把握できません。集客は反応のある媒体にできるだけコストをかけることが重要であるため、失敗してしまった原因がわからないと集客の効率は改善していかないのです。
そして集客効果の測定はオンライン集客だけでなく、オフライン集客でも可能です。それぞれについて詳しく紹介します。
オンライン集客の効果測定は?
オンライン集客の効果測定は、Googleが無償で提供する「Google Analytics」などのツールを利用して、ホームページのアクセス数やクリック率、購入件数などを計測するのが一般的です。
ツールを導入することで、集客によってどのくらいのユーザーがサイトに訪れて、最終的に購入したのは何人なのかを振り返ることが可能です。
またSNSなどの場合は、投稿に対する「いいね」等のリアクション数や一定期間のフォロワーの増加数でデータの測定が可能です。
このようにオンライン集客は、さまざまなツールを利用して簡単に集客の効果測定をすることができます。測定するツールは有料のものもありますが、まずは無料のツールから始めてみましょう。
オフライン集客の効果測定は可能?
雑誌や新聞の紙媒体やお店の看板などのオフライン集客では、効果測定ができないと思われがちです。しかし実はオフライン集客でも効果測定の方法はいろいろあります。例をあげると、「切り取りできるクーポンをつける」「QRコードをつけてホームページににアクセスできるようにする」「専用の電話番号をつける」「来店のきっかけについてアンケートを実施する」などです。このようなことを実施すると、オフライン集客でどのくらい効果が出ているかわかります。
そして大切なのが「反応数」と「反応率」を調べることです。この2つを比べることで宣伝の仕方が悪いのか、それとも宣伝しているものが悪いのかを判断することができます。次の見出しで詳しく紹介します。
集客を実施したら次にやるべきこと
集客を実施したあとも、やるべきことはたくさんあります。
具体的には「集客手法ごとの反応率を算出する」「次に注力すべき手法を考える」「集客の訴求はどれがよいかを分析する」などです。それぞれ詳しく紹介します。
集客手法ごとの反応率を算出しよう
まずは実施した集客手法ごとの反応率を算出しましょう。
反応率とは、100人に集客を行ったらどれくらいの反応があるのかを指す数値です。
反応率は「反応数÷集客数×100」で算出できます。
例えばチラシを1000枚配って実際に来店した人が50人であれば、チラシの反応率は5%となります。
反応率を集客手法ごとに比べることで、反応が得やすい集客手法がどれか分かります。
集客にかかったコストもあわせて一覧化すれば、費用対効果を比較することも可能です。
次に注力すべき集客手法を決めよう
集客手法の反応率が算出できたら、どの手法が売上に直結するかを考えましょう。かけたコストに対して反応率の良いものが集客効果があると言えます。そのため反応率の悪い集客手法はやめるというのも1つの手です。反応率の高い集客手法に集中的に予算を投下することで、効率的に売上を伸ばすことができます。
集客の訴求はどれがよいかを分析しよう
効果が良い集客手法がある程度絞れたら、複数の訴求で集客を実施してどれが反応率が良いのかを検証しましょう。どれだけ情報やデータを集めても、実際に得られる効果は実施してみないとわかりません。
施策を繰り返すことで、実践的に集客の仕組みを理解しノウハウも身についていきます。はじめは考えるよりも施策することに時間を費やすようにしましょう。そして施策したあとは、必ずデータを分析して改善点を見つけることが大切です。
まとめ
今回は集客で効果を出すための方法や原因、効果測定についていろいろと紹介しました。集客で大切なことは「集客方法を選択する」「オフラインやオンラインで広告をだす」「効果測定を行う」「改善点を見つけて次に活かす」このPDCAのサイクルをしっかりと回すことです。このサイクルを守ることで集客の効果は徐々に上がっていきます。経験もなくいきなり集客が成功することはありません。長期的なビジネスと考えて施策を繰り返すことで、将来的に集客効果を向上させることができるのです。